HOME ■自然の摂理に沿った焼畑農業|前田自然農法米ミナミニシキ■
私達、自然農法に関わる人たちは、
農作物の栽培、収穫と自然の摂理にあった育て方を意識しています。
自然の摂理に合った農法で焼畑農業を考えてみたいと思います。
焼畑農業のイメージは、いかがでしょうか?
火を入れるので、環境破壊だと感じませんか?
あまり良いイメージは、ないかもしれませんね。
焼畑農業は、熱帯から温帯にかけて伝統的に行われている農業形態です。
耕耘や施肥を行わないで、栽培後、一定期間休閑地にすることで
地力を回復させて、耕作地を移動させていく方式です。
伝統的な方法を保っているところは10年以上経ってから
同じ場所に戻ってくるようですね。
昔の人たちは、現代の私達よりも自然に対する感覚が優れていたかもしれません。
何故、火を入れ、焼畑をしようと思ったのでしょうか?
焼畑には次の機能があると言われています。
1) 土壌改良
熱帯の土壌では、酸性のやせた赤褐色の土壌ラトソルが主体です。
本来は、余り作物栽培に適していないのですが、熱帯雨林に火を入れることで
アルカリ性の灰ができ中和し、また肥料となるので土壌改良されるわけです。
2) 肥効効果
植物体には、土壌から吸収した、窒素、リン、カリが多く含まれるが
焼くことにより、植物に吸収しやすい無機分になり
また土の温度が上昇することで肥効効果が上がるようである。
3) 地表や表土中の雑草の目や種子を焼く
目的とする栽培種を主役にするための環境を整えるため。
1) 砂漠化
火を入れることで短期的な即効性はあるが、生態系の回復までに10年以上はかかると言われている。伝統的な焼畑農業を守っている場合は問題ないのだか、
焼畑農業の経験が無い農民による商品作物としての栽培が問題となっている。
休閑期間が短く、肥料などを用いて栽培し、砂漠化していることがある。
日本においても
実は、縄文時代中期・晩期の段階で縄文農耕が存在したと言われている。
その方法は、野焼き・山焼き後の山菜取りから進化した農法と言われているようである。
かつて焼畑は、西日本全域、日本海沿岸地域を中心に日本全体で行われていたそうであるが、1899年(明治32年)に施行された国有林施業案の影響で焼畑を営む農家は激減したようである。
今、日本では、焼畑農業は、あまり聞きませんが
昔の人たちは、自然の摂理を知ったうえで、焼畑農業をしていたのだろう。
人間の活動と自然の生態系を共存させる方法を
自然を見る目が長けており、感覚で分かっていたのかもしれない。
これからの農業も
人間の活動と
自然生態系の共存 これが、キーになると思う。
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