自然栽培米水田と慣行栽培米水田の見た目の違い|前田自然農法米・自然栽培米ミナミニシキ

ＨＯＭＥ ■自然栽培米水田と慣行栽培米水田の見た目の違い|前田自然農法米・自然栽培米ミナミニシキ■

自然栽培米水田と慣行栽培米水田の見た目の違い

自然栽培米ミナミニシキは
熊本県で農薬も肥料も使用せずに栽培しており
自家採種歴15年以上のミナミニシキとなっています。

無農薬栽培ですので
もちろん除草剤も使用しませんが、
草が多く生えてしまう所もあります。

自然栽培をしている方で
最も頭を悩ますのが草の問題かもしれません。

【目次】
1．除草をしてくれるジャンボタニシ
2．9月中旬頃の自然栽培米水田と慣行栽培米水田の違い
3．自然栽培米農家にとって草は大きな考える種

除草をしてくれるジャンボタニシ

ジャンボタニシは、
幼苗を食害するために水田害虫として取り扱われています。

しかし、
幼苗以外の幼い雑草も食べてくれるので
自然栽培米農家は、除草という面において
逆にこのジャンボタニシに助けられています。

ジャンボタニシ

このジャンボタニシのおかげで
全く田植え後除草作業をしない自然栽培米農家さんもおられます。

一方、
ジャンボタニシがいない水田では
田植え後1ヵ月の間に
稲が主役となる水田環境を作るために
機械除草作業も行うのですが
それでも草が力強く成長してしまう田んぼもあります。

9月中旬頃の自然栽培米水田と慣行栽培米水田の違い

9月中旬といえば
田植え後約3ヶ月経っています。

収穫まであと1ヵ月強というところでしょうか。

まず、一般によく目にする
慣行栽培米ヒノヒカリの水田を見てみると

慣行栽培米稲揃い

綺麗に揃っていますね。

高さはほぼ均一。
ヒエ類の背の高い雑草も見えない。

一般には、このような田んぼを皆さんは目にするのではないでしょうか？

そして、
自然栽培米のミナミニシキの田んぼを見てみると

自然栽培米稲不揃い

この田んぼは、
特に草が多いのですが、ヒエ類の背の高い草も見えるし
すごく不揃いですよね。

もともと播種の時点から
事前の催芽をせずに播種をしているので
初期から成長が不揃いなのですが、
稲の不揃いだけでなく、
草まで入ってくると田んぼ全体では、凸凹しています。

決して、この状態が良いと言っているわけでなく
もっと、最適な方法で管理すれば
この草も減ってくるのではないかと思います。

草は必要だから生えているのですが
この草が生える必要もなく
土が出来上がってくれて
さらに土がきれいな状態になれば
悩ますような草は生えてこないのかもしれません。

これは、
自然栽培米農家さん達皆さんが持っている課題かもしれません。

最後に
次の写真は、他の慣行栽培米の田んぼですが
田植え後におそらく
除草剤等も使用せずに何も手を入れず放ったらかしにしたのだと思います。

左下部にヒノヒカリが見えていますが
長身のヒエ類の草が稲を覆っており
こうなるとほとんど収量は望めないでしょう。

おそらく1~2俵/反程度ではないでしょうか。
(慣行栽培の平均収量は9俵/反です）

自然栽培米農家にとって草は大きな考える種

草に焦点を当てた時に
考えさせらることが多々あります。

まず草は、
決して悪ではなく、
その土壌を作り、綺麗にするために必要ならば生えてくる。

とするならば
理想の状態は、
「土壌が出来上がり、土壌が綺麗になり
草がほとんど生えてこないで稲の成長が中心となる水田」です。

草が悩みの種になることはなくなるわけです。

そのように考えると、
草が悩みの種となり、草の発生を完全に除去するために
除草剤を撒くことは、不自然であることが分かります。

除草剤を散布
↓
土壌微生物・生物も減る。土壌の有機物も減る。
↓
土壌が劣化する
↓
放っておけば、土を浄化する草が生えてくるから次の年も除草剤を散布
↓
収量を増やすために化学肥料や有機肥料を使用
↓
さらに土壌が汚れてしまう
↓
放っておけば、土を浄化する草が生えてくるから次の年も除草剤を散布

このような循環を続けることになるのでしょう。

上の写真で慣行栽培米の田んぼで
放ったらかしの田んぼが草で覆われていましたが
すごい勢いで草が生えていましたが
草がすごい勢いで土を浄化させようとしているのだと思います。

何故、草が生えるのだろう？の答えを考えると
多くの事を示唆してくれます。

草を除去する事を考えるのでなく
草が生えてくる必要のない土壌環境を作ることが大事だと感じます。

自然栽培米農家さんは
農薬や肥料を使用せずに
一見、不効率な栽培方法をしているように見えます。

しかし、
実は、物事の本質を捉えているのだと思います。

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