普段食べている野菜やお米に
農薬がどのくらい使われているか
気にしたことはありますか？

作物を虫や病気から守ってくれる農薬。

もし農薬がなかったら作物の収穫量は減り
値段も高騰するでしょう。

そうなると、私たちの食卓の品数も減り
栄養が不足した食生活を送ることになります。

農薬は私たちの豊かな食生活を支えている
必要不可欠なものなのです。

しかし農薬は
化学物質でできているものもあるので
健康被害が懸念されていることも事実です。

熊本県玉名市で無農薬・無肥料のミナミニシキを作る前田さん

熊本県玉名市は
江戸時代に米所として栄えた
現在でも米作が盛んな地域です。

この玉名市で、農薬を一切使わずに
昔ながらの体になじむあっさりしたお米
ミナミニシキを作っている
前田英之さんがいます。

前田さんは、食文化の多様化や
環境問題の深刻化が叫ばれる現代こそ
地球本来の力で育った作物こそが

「わたしたちの生命の源になる本物の作物だ」

と考え、無農薬・無肥料の自然栽培で
米を作ることを決意。

体にとって本当に良いお米とは
どんな品種のものか考えたとき
昔ながらのあっさりした原種に近いお米でした。

ミナミニシキは、硬質であっさりした食味。
日本人が本来食べていたような
しっかり噛んで食べるお米です。

このようなお米こそが
これからの時代に必要だと
前田さんは確信したのです。

そして、九州の自然栽培農家によって30年以上
自然栽培米水田で自家採種されて
守り続けられてきたミナミニシキを
前田さんが引き継いだのです。

前田自然栽培米ミナミニシキの体が喜ぶ3つのポイント

前田さんの作るミナミニシキには
体が喜ぶ3つのポイントがあります。

①30年以上自然栽培水田で自家採種された
　不純物の混じらないミナミニシキを
　自然栽培歴10年以上の前田さんが作っている

②無農薬・無肥料に徹底している

③50年以上前の日本人が食べてきた
　体になじむあっさりした味わい

前田さんは、ミナミニシキの栽培に取り組む前
ミナミニシキを一年間食べ
身をもってそのパワーを体感しました。

それまで感じていた胃もたれがなく
体が快調に。活力がみなぎるのを
確かに感じました。

前田さんはこの経験から
自信をもってミナミニシキの自然栽培に
取り組むことにしたのです。

前田さんの自然栽培に対する想いと現在の夢

九州では毎年、米の害虫「ウンカ」
が飛来します。

年々飛来数が増加しているウンカ。

令和二年は例年になく大発生し
多くの稲に被害を与えました。

しかし、前田さんの田んぼは毎年
被害は拡大しません。

それは、無農薬のために棲みついた
たくさんの生き物たちが
ウンカの天敵になるためです。

前田さんは、
「虫とか病気とか来てもいい。
多様な生き物の存在が米を守り
強くする」

と捉えています。

現在は、自分の子どもたちとともに
ミナミニシキの素晴らしさを
伝えてゆきたいという夢を持っています。

まとめ

自然栽培は、非常に難しい栽培です。

現在の日本においても普及率は
0.5％以下しかありません。

何年もかけて肥料のまじらない土を作り
害虫や病気とたたかい
手作業で除草するなど
多くの手間がかかるうえに
収量は少ない。

自然栽培で生計を立てるのは
それだけの覚悟と想いが必要なのです。

前田さんは、自然栽培歴10年以上ですが
年々、栽培方法とそれを行う自分も
進化しているといいます。

前田さんはこれからも
人の体に活力を与えるパワーフード
ミナミニシキを作り続け
次世代を担う子どもたちに
継いでゆきたいと考えています。